地平線通信で掲載して頂いたリウマチ記録を、ここにもアップしようと思います。
最近、メディアなど取り上げて頂けることが多くなってきて、
リウマチが完治してると思われてるので違います、笑。
寛解と再発の繰り返しで、だからと言って凹んでるわけでもないので^^
精神的には乗り越えてますが、身体は別でいつもリウマチがそばにいます。
地平線通信
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地平線通信オンライン版一覧が出てくるので、この記事は地平線通信514号。
〜〜リウマチの痛みに私はどうつきあってきたか〜〜
■1月に初めての著書を刊行させていただきました、稲葉香です。「西ネパール・ヒマラヤ最奥の地を歩く ムスタン、ドルポ、フムラへの旅」(彩流社)。2007年から2020年にかけて西ネパールを歩いてきた中から写真とコラムを厳選しました。本のことは特別に書いていただいたので、本には書けなかったリアルなリウマチの状況を書きたいと思います。
◆私は美容専門学校に通っていた18歳のときリウマチになりました。ちなみに今48歳でちょうど30年がたちます。リウマチとは、免疫異常で膠原病の一つです。関節の中の滑膜がおかされ増殖し、その増殖した滑膜が骨を破壊します。
◆これがとにかく痛いのです。痛くて寝れないときもあるほどです。関節炎が進行すると、関節そのものが変形してゆく。最終的には関節が破壊し尽くされ、骨と骨が直接接し強直という状態になる。こうなるともはや関節を動かすことはできない。そのかわり、炎症が起こる場であった滑膜が完全に破壊され消失してしまっている状態であるため、炎症も終息し痛みは感じない。私の両手首と右足首は、滑膜が完全に破壊されて、30代前半でこの状態になりました。一時期は、痛みがなくなりましたが、30代半ばからまた以前と同じような痛みと強張りがでてきました。発病した当時は、10年後はきっと歩けなくなるだろうと思うほど痛みとの戦いでした。
◆特に両手首と右足首は常に痛くて階段はまともに降りれないなど、日常生活もきつかったです。29歳で初めてのヒマラヤトレッキングで私の体は目覚めました。朝、起きたら痛くない、動く体に驚きました。環境が厳しい状況に身を置くと人間が本来持っている力が蘇るように感じました。諦めていた自分の体ですが、山でリウマチが治せると思わせてくれました。だから今でもヒマラヤを歩くことに思い入れが強いのです。ヒマラヤの大地が私を復活させてくれた、そう思っているからです。
◆その後、西ネパールに通ってきましたが、どちらかというと、再発中での出発ばかりで、現地に行くと痛みが軽減するというのが特徴です。高所でのアップダウンが良いと私は感じてます。
◆ここから年代順に書き出してみます。
◆2007年 ドルポ横断41日間。薬をやめていた時期、帰国後再発。
◆2009年 ムグ~ドルポ横断43日間。再発中で遠征に参加、出発当日もザックを背負えないほど全身が痛かったが、山に入ると嘘のように痛みが軽減した。
◆2012年 ドルポ横断66日間。最新治療の生物学的製剤の点滴を打って出発、それは2か月もつのでリウマチの症状はほぼ出ていなかった。
◆2014年 アッパームスタン32日間。最初の3日間は股関節が痛すぎたが、4日目で痛みが軽減した。
◆2016年 ムスタン&ドルポ横断69日間。再発中でドクターストップをけって出発。出発前に点滴治療をして、その後は薬を使わない状況を試した。前半のムスタン2週間は痛みがある中歩いていたが、ドルポに入る頃には軽減して、予定していた行程を完全踏破できた。しかし、カトマンズ到着後、激痛に襲われ両手首、右足首の痛みと強張りが激しく、帰国後また点滴治療を再開した。
◆2018年 フムラ46日間。異常なほどの膝の腫れ、突起のように飛びてて痛みもあったが出発、現場に入ると不思議とおさまり1か月を歩ききった。
◆2019~2020年 ドルポ越冬122日間。厳冬期の長期ということで、初めてリウマチの薬の自己注射を持参。出発前は足の痛みと手の強張りが強く、カトマンズ出発前日夜に自己注射する。スタート地点で歩きだすころには、痛みが軽減し、ドルポ内部に入ると痛みがおさまった。薬を使わないで、いつまでもつのかを実験しほぼ約100日間もったが、面白いことに下山を決めた夜、足が硬直してきて痛みで目覚める。下山は10日間を要する。ドルポでは注射を打ちたくなかったが迷ったあげく打った。なんとか痛みが軽減し、最後の難関、雪の5000mの峠を無事に超えて自分の足で歩ききった。
◆こんな感じで、リウマチは常にそばにいます。ドルポ越冬から帰国後は、夏に両足が痛すぎて秋にはステロイドを使ってしまいました。きつい薬は使いたくなかったのですが、痛すぎるとそんなこと言っていられないのです。それ以来、痛みのアップダウンがある毎日を送っています。でも、また山で治そうと思い、今年に入って痛くても荒行のようには毎週山に行ってました。痛すぎて急登や下山がまともにできない状況が続いてましたが、2月5日の山行で痛みが軽減しました。足首は筋肉がないから鍛えても変わらない。この荒行がいいのかわかりませんが、少しマシになりました。リウマチは普段内科を受診してますが、来月は整形外科の予約もしました。今まで人工関節なんて思いもしなかったのですが、やっぱりこれしかないのか?と、最新の治療状況を知りたい思いで予約しました。今後もまだまだ歩きたいので諦めず模索したいと思ってます。[稲葉香]
で、その後、整形外科のリウマチ専門医に見て頂きました。
2022/3/5 FB日記です。
6年ぶりに整形外科を受けた。 毎月、膠原病のリウマチの専門医に診てもらっているんやけど、 以前に見てもらってた整形外科のリウマチ専門医に今日は診てもらった。
内科的にリウマチの症状は安定してきてるのに、
こんなに痛い期間が長いのはなんでや?
ドルポ越冬帰国後の夏から、ずっと痛いねん、 痛いんが日常やけど、痛いのも0〜100まである。
今年は痛くても、1〜2月は毎週アイスクライミングに行ってた。 荒行〜笑 アイス登ってる時は必死で痛くないんやけど、普通に登るのと下山が痛い! 連続に行くことにより、ラストのアイスの時の下山は痛みがかなり治まっていた。
んで、また痛い。 痛いのはもう30年日常やけど、整形外科から見た今の私の足の状況、 専門医の意見を聞きたかった。
リウマチ30年やからひらき治ってるけど、 痛いのは山ではめんどな話。
日常生活ならどーにでも出来るんやけど、また山行きたいねーん! 激しく登れなくても、死ぬまで歩きまくりたい、笑
先生の意見は逆の発想やった。 動きやすくする為の人工関節ではなくて 固める為のボルトを入れる。
えー逆やん!
そして、リウマチではなくて、今の状況は骨の変形によるもの。 リウマチが長いから軟骨の痛みが若い頃からあって、その中で動き続けているから、 普通の人よりも傷みまくっている状況で、それは年齢を重ねたからで、、
人の倍以上^^傷んでるようだ〜〜
私の右足首はすでに動いてない、その足で動き続ける、動きたいなら、 ボルトで固める。 動いてないから、今と可動範囲は変わらない。
で、痛みがなくなるらしい〜
オリンピック選手や、 プロのスポーツ選手もやってるようだ。
人工関節は怪我したらまたやり直し、20年はもたない、
貴方に進めるなら、ボルトで固める。
しかし、その前にまだ、やれることはある。
骨の掃除〜 グチャグチャになってる骨を掃除するだけでも、痛みが治る可能性もある。 掃除言うても、手術になる。 でも、1週間ぐらいでひとまず退院出来る。
だって〜
一か月、考えてみるかな。
手術なんて、昔は絶対イヤやったけど、今年49歳となり、リウマチ30年。 考え方が変わってきた。
という、整形外科のリウマチ専門医の先生から見た今の状況。
こちらの先生は2016年まで大変お世話になっていた。
私の長期遠征をOKしてくれた方!!!
あの時、別の先生からドクターストップがかかってんけど、
それを行けるように、行かしてくれるように、流れを作ってくれたんだよな〜
6年ぶりにお会い出来て嬉しかったのもあった。
ということで、
リウマチという病気は、アップダウンが激しいんです。
たまに治ってる人もいるよ。
でも、私の足はもうすでに骨がグチャグチャやからその可能性はないやろうと、
素人ながら思う。
痛みも毎日違う、毎日の調子は朝起きやなわからんのです。
近くにリウマチの人がいたら、優しくしてあげてください〜笑^^
この記事書いてる今日は痛みがひいている。
私的には、身体が手術を考え出した私にストップをかけてきたか!と思った、笑。
だから、痛みが出てきてないんちゃうの〜〜
脳の反応が面白いです、暫く様子見ます^^
私は、はよヒマラヤ療法しに行きたい=とにかくヒマラヤの大地を踏みたい^^
写真は、ドルポ越冬中、隣の村へ(2020年1月) ヤクが正面からやってきて、ヤクと話してる最中〜〜^^
>最終的には関節が破壊し尽くされ、骨と骨が直接接し強直という状態になる。
痛くて動かすことができないのでは、?
>こうなると
>もはや関節を動かすことはできない。そのかわり、炎症が起こる場であった滑膜が
>完全に破壊され消失してしまっている状態であるため、炎症も終息し痛みは感じない。
?????
>私の両手首と右足首は、滑膜が完全に破壊されて、30代前半でこの状態になりました。
ドルポまでいかなくても、荷重が肩からかかっているのに???山を上り下りする=滑膜がないということは関節を動かすことができないはず、、、
稲葉香さんが鍛えるといいながら山奥の千早赤阪村で生活すること自体無茶に思われます。
稲葉香さんのリウマチ日記の説明では日常生活に耐えられるとは思えません。痛みなしに歩くことができるのは理解できません。関節の動きをなめらかにする滑膜がないのに?動かすことができる??????????
それなのにドルポへ何回も行っている。ドルポ越冬では低温で手足が動かないはずでは?????
ドルポでのブレのないきれいな写真をたくさん拝見できているのは??????
疑問が尽きません。